日本とは違うカナダの学校システム。
カナダは、人口は日本より少ないものの、横に広いので、州によってシステムは異なるようです。
私の住んでいるBC州の学校システムがどうなっているのかを紹介していきます。
義務教育は何歳から?
BC州では義務教育は5歳からスタートし、16歳までとなります。
しかし、16歳から18歳までの高校卒業するまで、公費で学校に通うことができます。
ということは、5歳から18歳まで、13年間は教育費がゼロなんです。私立にいかない限りはですが!
5歳になる年の9月がスタートなので、実際にはまだ4歳の子もいますが、そんな小さい時から、義務教育が始まるんですね。
5歳になるまではみな自由に過ごしています。
日本のように決まった幼稚園に毎日行くわけではなく、その家庭によってそれぞれです。
プリスクール・デイケア
キンダーガーテンに入る5歳までの子が行く、日本でいう幼稚園の年少と年中のあいだにいく場所の説明です。
場所 | 通う曜日 | 通う時間 |
市が運営する コミュニティーセンタの プリスクール | 1~5日 日にちの選択が可能 | 2時間程度 |
私立運営のプリスクール | 1~5日 日にちの選択が可能 | 2時間から4時間 |
日本語のプリスクール | 1~5日 日にちの選択が可能 | 2時間から4時間 |
デイケア | 3~5日 日にちの選択が可能 | 主に8時間ほど |
プリスクール
プリスクールは大体2時間から4時間と、とても短いです。
ひとつのプリスクールに5日連続通っている子はあまり見かけません。
コミュニティーセンターなどの2時間のプリスクールは、お弁当はもたずに、午前中か午後にたったの2時間そこで遊ぶという形です。
うちは、日本語教育もしているので、日本語プリスクールに2日、英語プリスクールに2日あとは1日はゆっくりという感じですごしていました。。
デイケア
デイケアは、日本でいう保育園です。共働きの子はデイケアに通います。なので、産休が終わる1歳ころから預けることが可能です。
カナダのデイケアは、とても高いです。3歳児からだと、5日通う場合で、約1000ドル~1500ドルするそうです。というわけで、これ以上稼いでいなければ、預ける意味ないですね。
1歳から3歳にあずける場合は、さらにびっくりな料金設定です。
キンダーガーテン
5歳になったら、親もバンザーイで、はれの義務教育の始まりです!
5歳は日本では年長さんの年ですね。
この年から、エレメンタリースクールに通うことになります。学校によって時間が様々ですが、だいたい9時から3時までの6時間学校で過ごすことになります。
小学校
エレメンタリースクールには、5歳のキンダーガーテンからグレード7の子までが通います。
地域によっては、グレード6~8までの子がミドルスクールに行くところもあります。
1日の過ごし方は、こちらの記事をごらんください。
カナダの小学生の1日。ランチは?リセスのスナックってなぁに?
中学・高校
グレード8~グレード12までがセカンダリースクールに通います。
ミドルスクールがある地域では、グレード9~12までが、セカンダリースクールに行くようです。
小学校のエレメンタリースクールまでは、学校の数がたくさんあり、バンクーバー市でみると、77校もあるのにたいし、高校のセカンダリースクールになると、突然20校に減ります。
小学生までは、親が送り迎えが必要なのに、セカンダリーにはいると、一人で通えるようになるんですね。
特殊な学校制度の紹介
フレンチイマージョン プログラム
カナダは英語とフランス語が公用語ということで、学校では、フランス語で授業を行うフレンチイマージョンというプログラムがあります。
キンダーガーテンから始まり、人気があるので、抽選がおこなわれます。このプログラムは、次の年のグレード1の時も、数人入ることができますが、それ以降からの途中で、英語クラスからフレンチイマージョンプログラムへの切り替えはできなくなります。
このプログラムでは、先生がフランス語授業を行っていきます。
先生がフランス語で授業を行う割合が学年が上がるにつれ、変わります。
学年 | フランス語 | 英語 |
キンダーガテン~グレード3 | 100% | 0% |
グレード4~グレード7 | 50%~80% | 30%~50% |
とはいっても、フランス語を話している家庭はあまりいないので、お友達同士の会話は100%英語のようです。
マンダリン ランゲージ プログラム
BC州は中国系の移民が多いので、マンダリンを学ぶプログラムもあります。家でマンダリンを話す家庭には、有利ですね。
学校では、50%マンダリンで、50%英語で授業を行っているようです。
日本語イマージョンもあってほしい。
モンテッソーリ プログラム
さらに特別なプログラムとして、モンテッソーリ教育を取り入れているクラスもあるようです。バンクーバー市内では、たったの3校だけです。
かなり人気があるようで、こちらも抽選だそうです。
スプリットクラス(混合クラス)
スプリットクラスとは、ほとんどの学校でとり入れられているもので、ひとつのクラスに2つや3つの学年の生徒が入り混じっていることをいいます。
エレメンタリースクールだと、1年生と2年生の混合クラスもあれば、2年生と3年生の混合クラスがあるという感じです。
セカンダリーになると、教科によって、そこに、9年、10年、11年生が混ざっていたりするそうです。
なぜ、スプリットクラスを作ったのでしょうか?
- それぞれの生徒のニーズに合わせて、クラス内にバランスをとるため
- 先生の配置や生徒の人数の振り分けの関係でスプリットクラスになる
- 生徒のレベルによって分けているわけではない
とのことです。
うちの子も常にこういった混合クラスで授業を受けています。
担任の先生の話によると、「去年は、下の学年だった生徒で、おとなしかった子供たちをそのまま同じ自分のクラスに残したと。おとなしかった生徒たちは、次の年、上の学年になったときに、先生のこともルーティンもわかっているので、発言するチャンスがおおくなる可能性を増やすことができる」ので、いいところがある!とのことです。
最後に
いかがだったでしょうか。
日本では、フレンチイマージョンやスプリットクラスなど、なんだか考えられない制度が取り入れられていて、そんな環境で育ったら、どんな子になるのだろうかと思ってしまいますよね。
ひとクラスの人数は、小学校の低学年のうちは、20人ちょっとで、少しずつクラスの人数が増えていくので、スプリットクラスでも先生の目が行き届いているので、ひとりひとりのニーズに合わせて、教えていってくれているようです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。